シュウマツの日常

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「あー、最悪だわ。この世の終わりね」 お昼のワイドショーを見ながら、妻がそう呟いた。大好きなアイドルグループの解散報道に、相当なショックを受けているらしい。 それにしても余りに大袈裟な表現に、私はついついツッコミを入れてしまった。 「おいおい、ショックなのはわかるが、それは大袈裟すぎだろう。ていうか、この世の終わりとか言いながら、しっかり洗濯物を畳んでるし」 私のシャツを慣れた手つきで丁寧に畳みながら、妻はムッとした顔で私を見つめる。 「あのねえ、私のこのショックがあんたにわかる?高校生の頃からファンだったのよ。あの子達のブロマイドを買うのにいくらはたいたかわからないもんよ。終わりも終わり、終末だわ」 「終末なのに、俺のパンツを畳ませて悪いね。次の週末、君のパンツは俺が畳もうか?」 そんな親父ギャクを入れたら、メチャクチャ睨まれた。妻をからかうもんじゃないと、後悔しながらも私の口は止まらない。
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