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「最悪だ…この世の終わりだ…」
長いベンチに座り目の前には海。足元の波は静かに僕の靴を濡らしていった。
「君は望めばなんでもできるさ」
背後から妖精のような天使が現れて僕の周りを飛んでいる。
「誰もいないこの世界になにを望むの?」
落ちた星を運びながら波紋を打ち消して漂う様は
「まるで天国みたいだ…」
燃えるような太陽と砂浜を照らす夜の美しい闇が青色を引き立てて
「天使のようだけど妖精みたいだね。」
長い手足に大きな翼がとても不恰好な彼?
「それは君がみた天使の姿なんだ。僕のせいじゃないよ。」
悪戯っぽく笑いながら僕の頭の上に乗った天使。
「望みか…」
両手をベンチの背もたれに掛けて
天使が喜びそうな想像をしてみたけれども、僕の貧弱な妄想力ではごちゃごちゃの映像しか浮かばなかった。
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