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御白州 おしらす
江戸時代の法廷のこと
白い砂利を敷き詰めた庭
裁判が始まると、町奉行が上の間の正面に座り、向かって左側に徒目付(かちめつけ)と吟味与力が並んだ。向かって右側には小人目付(こびとめつけ)、その隣に例繰方(れいくりかた)与力と書役(かきやく)同心が机を並べて座っていた。衣服は羽織袴の書役同心以外はみな継裃(つぎかみしも)だった。座敷より一段下がったところには通常見習い与力が座っていた。さらに一段下がって板縁、その下が庭だった。板縁から庭に降りる階段はなかった。容疑者は下男に縄尻を取られ、町奉行の方を向いて筵の上に座らされた。容疑者の後ろ左右には事件の関係者や証人、町名主、毎月交代で町の用事を務める月行事(がちぎょうじ)、家主らが座る。御白州ではおもに町人の刑事、民事裁判が行われた。大名の裁きは老中の担当、旗本については目付や町奉行が担当することになっていた。寺、神社の敷地内での事件や僧侶、神主の事件は寺社奉行が担当し、関八州の私領の事件は勘定奉行が担当した。
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