1人が本棚に入れています
本棚に追加
忘れてました。裁判 御白州の前に~
与力の吟味
逮捕された罪人は、裁判を行う吟味方与力の取り調べを受ける。
吟味は、5人の与力で行われ、1人が主任格、あとの4人は立ち会いである。裁判は主任格の与力といえども独断で下すことは許されず、5人がそろったところで行われた。吟味与力が1日に処理する案件は多いときで50~60件、事件関係者で公事溜り(くじだま)(待合室)は非常に混雑していた。しかし、吟味そのものは整然と行われたという。取り調べは罪人の自白を求めるため行われ、役人が自白調書を作成した。自白しない場合は拷問するが、拷問は与力の能力がないことをしめすと考えられていた。町奉行は吟味せず、与力が作成した調書をもとに審査を行った。
最初のコメントを投稿しよう!