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「萌殺しますわ、ご主人様」
ニッコリと微笑むと、その両眼が赤く灯った。
そして何処からか出したのか、巨大で無骨なM134ミニガンを構えたのだ。
ズッガガガガガアッ──!!
6本の銃身を凶暴に回転させて、7.62mm弾を1分間に4000発も発射するガトリング銃が火を噴いた。
豆腐のようにアスファルトを弾き飛ばしながら、乱れ狂う火線の弾幕が瞬く間に迫ってきた。
足がすくみ動けない僕の前に、また一人の少女が立ち現れた。
「萌え死にたくなければ一緒に来い!」
ポニーテールを揺らしながら、ブレザー制服にミニスカート姿の少女が叫んだ。
「は、はいッ」
およそ事態が飲み込めないが、勢いと恐怖心で返事をした。
「眼を閉じろ!」
言うが早いか貧乳の胸元から、M84スタングレネードを素早く投擲した。
バアゥンッ!
大音響とともに閃光が炸裂して、叢立つように白い煙幕が沸き上がった。
「なっ、ですわ!?」驚きの声をあげる美少女メイド。
煙幕にまぎれて、僕と貧乳少女は疾走った。
少女に手を握られて、全力疾走で騒然とする秋葉原を駆け抜けた。
息が切れて立ち止まったときには、すでに神田町の辺りまで来ていた。
「ここまで来れば、ひとまずは安心だね」
「いや、奴は絶対に諦めない。安心するのはまだ早いぞ」
ホッと一息つく僕に、貧乳女子が尖った声で警告した。
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