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そんな、日々が過ぎ…
あの、夏の日が来た…
夏の日差しの下、俺達の前に老練な戦士が、
現れたのだ…
年齢は60代ぐらいか、
苦虫を噛んだ様な不機嫌そうな顔、
白髪が大分混じる黒髪、灼けた肌、
左目から縦一直線に伸びる傷が特徴的だ…
それ以上に俺の目に留まったのが、
右足が膝下から無く、木の義足が付いており
左腕も前腕が途中から無かった…
戦士
「おい!お前とお前、それとお前だ!
ついて来い!もたもたすんな!」
俺以外にも二名が呼ばれた
戦士は杖をつきヒョコヒョコと歩き始めた
その後を俺達三人は付いていく
闘技場から出てすぐ、闘士達の練習場に到着した
何をさせられるのか?不安な俺達を余所に、
戦士は木陰に有る椅子に腰掛けた
戦士
「ふ~っ」
苦虫を噛んで深いため息を吐く
長い沈黙が続く、影の中から目だけが光る
「あの…すいません俺達は何を…」
一人が沈黙に耐えらず話し掛ける
戦士
「……」
沈黙のまま、瞬きすらしない
俺(なんだか、気持ち悪いじいさんだな~)
戦士
「ふ~俺は京極 御剣(ミツルギ)だ
お前達は選ばれた」
「え?でも俺達…
片付けの仕事あるし…」
ミツルギ
「あ?死体の片付けは昨日までだ…
生まれて10年経ち、力のある奴は闘士に選ばれる事になっている…
まあ、雑用も相変わらずあるが…
今までより、飯は喰えるだろう」
三人は顔を見合わせる、全員がバラバラの
グループだったが
俺も、グループのリーダーだった…
飯が喰えるの一言に、三人の顔がほころぶ
ミツルギ
「その代わり、二年後にお前達は闘士として殺し合いをしてもらう事になる…」
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