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そう…武夫さんは日にちを掛けてやっと隠し財産が二階にあるのに気付いた
武夫さんからすれば一階の何処かに在ればどうにかなるが
二階にあることが分かったから誠のいる二階を探さなければならなくなった
でも、誠が居ては流石に二階を調べる訳にはいかない、もしかしたら誠の寝室にあるかもしれないし、探す時に見付かってしまう
だから長時間、誠を遠ざける必要があった
それが旅券の本当の意味だったんだ
遠くに行ってくれれば帰ってくる時間は長くなるからね
それに万が一にも散々、探して見付からなかった時に隠蔽工作がしやすくなるようにという意味もあったかもしれない」
幽亮さんの考えのその答えは武夫さんの諦めた顔が物語っていた
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