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「この公園なんだね」
悠太君に案内され着いた亀戸公園は住宅地からは少し離れている場所にある公園だが
少し広めの敷地でのびのびと遊ぶ事が出来る公園だった
「はい、いつもここでユウちゃんと遊んでいて
僕が初めてユウちゃんに会ったのもこの公園です」
僕は亀戸公園を一通り見渡す
「見た感じまだ何人か人がいるから話を訊きに…って
あれ…悠太君?」
見ると、ついさっきまで隣にいたはずの悠太君の姿が見当たらない…
「何処に行っちゃったのかな?」
まぁ、仕方がない…
僕、1人で聞きに行こう
「すみません、少しお訊きしたいんですけど…?」
ベンチに座っていた主婦らしき方々に訊く
「あら、ナンパかしら?
おねえさん達、嬉しいわ」
「ねぇ~」
他の主婦も同調する
「いえ、すみません、違うんです、その…あの…」
正直、僕はこういった感じの人達の相手は苦手だ
「あら、恥ずかしがっちゃって、もう…冗談よ、で…なにかしら?」
なんとか本題に入れそうなので聞いてみる
「いつもこの公園で遊んでいるユウちゃんって女の子の事を知っていますか?」
「ユウちゃん…?」
「小学生くらいの女の子なんですけど」
「あぁ、もしかして、いつも公園の隅の方で遊んでいる女の子の事かしら」
「ええ、多分その女の子です」
「あら、そう言えば…ここ最近は見掛けてないわね」
事務所で悠太君が話した通りの様だ
「因みになんですけど、その女の子がどこの子とか分かりますか?」
「…いいえ、いつも私達が帰る頃、あの子の親御さんとかが迎えに来たのを一度も見たことがないから
だから、何処の子なのか分からないわ」
「そうですか…」
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