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その近所の人の話によると
6年前、町田さんの奥さんは女の子を妊娠していた
しかしある日、奥さんは家の中でつまづいて転んでしまい
しかもその時の転倒のショックで陣痛が起こりすぐに病院に運ばれる事になったそうだ
その日はちょうど、夫の亮さんは出張で家を留守にしていたのだが
たまたま回覧板を届けにきた、この近所の人が苦しむ奥さんを発見して救急車に連絡した
早い段階で病院に運ばれたが予定日よりも1ヶ月も早い陣痛の結果、流産…
しかも、奥さんは特殊な体質で生涯で子どもは1人が限界らしい
つまり夫婦は二度と子どもを授かる事はないと言う事だ
その話が本当ならあの夫婦に子どもがいるのは有り得ないという事に…
僕が悠太君にその話をすると
「じゃあ、僕がユウちゃんから聞いたと思ったのは勘違いだったんですね…」
「そう…なのかな?」
確かに、勘違いで片付けるのは容易いけど…
「僕、もう一度ユウちゃんの事で思い出してみます
だから何かあったら連絡して下さい」
今時は小学生も携帯電話を持っている子が多い為
僕は悠太君と携帯の連絡先を交換した
「分かった、それじゃあ」
と悠太君とその場で別れた直後
そう言えば…と僕が時間を確認すると
まずい…そろそろ、事務所に行かないといけない時間になっていた
僕は急いで事務所へと向かった
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