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「ところで、兄さん達は何をしているの?」
「何って?」
「えっ、仕事だよ、仕事!」
「「「仕事、うん、仕事ね/な」」」
途端に目を反らし、目を合わせまいと泳がせる兄さん達。そんな中いきなり母さんが入ってきた。
「そうだ、貴方たちも、てる松を見習いなさい。全く、就職する気ないんだから__」
就職する気ない?それって_
「兄さん達、ニートなの?」
「「「あぁ、まぁ、うん;」」」
「仕様がないな。僕ね、小説家なんだ」
「そうそう、てる松ったらあの人気作家なのよ」
「人気、作家?」
「えーと、松山 照彦だっけ」
「え?松山 照彦さん?あの?!」
「そうです。僕が松山 照彦です。本を書くときのネームです。」
そう言うといきなり手を握ってくるチョロ松兄さん。
「にゃーちゃんの雑誌の編集に関わってるよね!」
「あぁ、うん。そうだけど」
「サインお願い出来る?!」
「分かった。だけどチョロ松兄さん、近い、怖い」
「ごめん!」
「離れてくれたから、大丈夫・・・」
たぶん僕、今、凄い顔赤いだろうな・・・。
何か兄さん達、僕のこと凝視してるし、僕本当人に近づかれるのに慣れないんだよね。
うん、恥ずい///。
「へ?」
僕が迷走していると、途端に頭に重みを感じた。
そしてわしゃわしゃと頭を撫でられる。
「おそ松兄さん、何で無言で僕の頭撫でてるの?」
「いや、別に」
「あと、トド松兄さん。くっつかないで///」
「嫌だ、だって、てる松可愛いだもん」
「んなっ!僕、男だよ?!」
「へー、そうなんだー」
「そうなんだじゃないよ!もう!」
酷いよ!トド松兄さん!(*`Д´)ノ!!!
「「「(可愛い・・・)」」」
てる松がムスッとしている中、兄達が可愛いと思っていたことは、てる松は知るよしもない。
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