▽ONE△

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((side◇Kei, 「わかった…わかったから…っ」 静まりかえった部屋に男の声が響く。 薮が銃を向ける先には1人のターゲット。 「何がわかったの?」 無表情で冷たく言い放つ。 「俺はまだやらないといけないことが…っ」 「あぁ、そう。残念だね」 カチャリと薮が引き金に指をかけた。 1秒もしないうちに部屋には 乾いた音が響きわたり 次の瞬間… 弾は見事ターゲットに命中し 男はもうこの世に存在していなかった。 「伊野尾、」 「…薮」 返り血を拭いながら薮が俺を見た。 帰ろう。仲間の元へ。 「ケガしてない?大丈夫?」 「大丈夫だって。ホントに心配性だな、伊野尾は」 「薮を守るのが俺の役目だからな」 ま、今は光が守ってくれるだろうけど。 「ふふっありがとう」 でも伊野尾には大ちゃんがいるだろ。と薮は付け足した。 薮は覚えてるだろうか。 俺と薮が出会った時のことを。
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