745人が本棚に入れています
本棚に追加
/165ページ
「え……?」
今度は真琴が驚く番だった。
想像していた勇仁の反応と少し違っているし、何よりも言われた事が予想外すぎる。
「あ……てか、本当に最後まで……ヤったのか? いや、まこも記憶にないんだよな。じゃあ、聞いても分かんねぇか」
「それは、最後までしてる……はず」
「マジか……それは、ショックでかいな」
「あの……勇仁? ちょっと聞いていい?」
頭を抱える勇仁に、深く掘り下げたくなった真琴は問いかけてみた。
「ん? どうした?」
机に突っ伏してた顔を上げた勇仁を見て、真琴はもしかして……と別の事を考えながら、再び口を開く。
「あの……酔ってた勇仁は女の子と間違えて、オレとそういう事になったと思うんだ。けど、事実を聞いて嫌悪したよな? やっぱり、勇仁に伝えない方が良かったんだよな?」
「いや、違うんだ。あー、この流れで言う事になるとは……」
「え? 何か言いにくい事だった? 勇仁が言いたくないなら、聞かないけど……」
渋っている勇仁を見て、何かタブーに触れてしまったと思った。
「待ってくれ。聞いていいから。いや……まこにちゃんと聞いて欲しい」
これ以上は聞かないでおこうとして、早々と話を終わらせにかかろうとしたその時、勇仁に腕を掴まれた。
ジッと見つめてくる真剣な表情に、何か重要な事を伝えようとしているのが分かって、真琴は思わずゴクリと唾を飲み込む。
「……俺、まこの事が好き、なんだ」
勇仁から言われた告白に、真琴は何も言葉がでてこなくて、まじまじと見つめる事しか出来なかった。
「いきなりでビックリしたよな? 俺、まこには言わないつもりだったんだ。告白して、まこに拒絶されるのが怖かったから。けど、さっきの衝撃的な事実を聞いて、ここで言わないとって思ったんだ」
「いつ……から?」
最初のコメントを投稿しよう!