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もしヤッている最中に意識があったとしたら、女の子と似ても似つかない体つきの真琴に対して、何も疑問に思わなかったのだろうか。
あんなに派手に遊んでいる勇仁だから、意識があったとしたら、直ぐに女の子と違う事に気付きそうではある。
それを思えば、勇仁も真琴と同じく酔っぱらって記憶がからっぽの状態だと考えるのがよさそうだ。
考えれば考えるほど、疑う事ばかりが増えて深みにはまってしまいそうだ。
例えば、最中に胸は触らなかったとしても、挿れる所が違う筈なのになんていう事をふと考えてしまい、羞恥で顔が熱くなった。
まだ痛みを訴え続けている自分の尻に、勇仁のアレが挿入されたのかと思うと、急に生々しく思えてきてしまった。
今まで沢山の女の子と一夜を過ごした話ばかり聞いていたので、経験豊富な勇仁ならマニアックなプレイもしていたかもしれない。馬鹿らしいと思える事でも、何故か真剣に考えてしまった。
あまり考えたくはないが自分の状態を踏まえて、もしかすると勇仁は男との経験もあるかもしれない。
真琴は、自分でもどんどんおかしい思考になってきているのは分かっていた。それでも何とかして、自分を納得出来る要素が欲しいと思ってしまったのだ。
「いや……それは、ないな」
今までの勇仁の言動や態度から、真琴が立てた仮説の可能性を探ろうとした。振り返って思い出してみても、浮かんでくるのは女の子の話ばかりしていた勇仁だった。
その時点で、可能性がないと判断し、直ぐに打ち消した。
やはり、酔っ払って女の子と勘違いした勇仁が、真琴が相手だと気付かないまま過ちを犯してしまった線が濃厚だろう。
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