【6】

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 耳元で囁かれる言葉と同時に指が中に入ってきて、真琴は息を詰めた。痛みはないので口にしなかったが、その様子を見られていたのか勇仁は無理に進めようとはしなかった。  空いてる方の手で真琴の身体を弄り始め、別の所へ気を逸らせる様にしながら、やっとの事で一本だけ入った。 「まこ……入った」  その言葉を聞き、少しだけ達成感に満たされる。指が入っている違和感に耐えながら閉じていた目を薄く開けば、嬉しそうな顔で見つめられて胸が高鳴った。  この場所で勇仁と繋がる事を考えた瞬間、無意識に真琴は指を締め付けてしまったようだ。  すかさず勇仁にそれを言われて、真琴は恥ずかしさから顔を逸らす。  それを狙ってたかのように勇仁がこめかみにキスをして、真琴は驚かされてしまった。  少しだけ強張りが緩むと、落ち着く間もなく指を増やされてしまった。  少し馴染ませる様に挿入した指をそのままにしていたが、暫くして納めた指を抜き差ししながら勇仁が丁寧に解していった。  真琴の知っている勇仁は雑な印象だったから、こんなに丁寧にされるとは思わなくて驚くばかりだった。 「まこ、入れてみて、いい?」  勇仁の指を三本飲み込み、違和感にも少しずつ慣れてきた所で聞かれた。  まだ覚悟は固まってなかったが、ここで止めると後々後悔しそうだったので、真琴は短く返事した。  指を引き抜いた後、準備を始めた勇仁の姿を見て、真琴はふと酔ってホテルへ入った日もこういう事をしてたのかなと思った。  自分の身体が痛みを訴えた事から、挿入した事は分かっているが、改めて考えると何とも言えない気持ちになった。 「力抜いてて」
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