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 もし彼女が出来たとしたら隠す必要もない為、ちゃんと紹介するのに……。信頼されてないのだろうかと少し落ち込んでしまう。  暫く家に泊めれば、勇仁から信頼されるようになるだろうか……? 「前も言ったけど、彼女とかいないから! そんなに言うなら……いいよ。うちに来れば?」  真琴の頭の中でそんな思考が過った瞬間、勇仁を自宅へ招いてしまった。 「やった!」  いつもの様に意見を曲げない勇仁に折れる形となってしまったが、真琴にとってもこれはいい機会なのかもしれない。  最近は特に気にしない様にしていたが、やはりどこかで勇仁との間に起った事に引っかかっている自分がいる。  二週間という短い期間ではあるが、勇仁と一緒に住む事で少しでも払拭出来ればいいと思ったのだ。 「あ、でも……片付けとかしたいから、今日からいきなりは、ちょっと……」 「ああ、分かってるって」  上機嫌な勇仁を見ていると、そのテンションのまま今日から早速と言いだしそうだったので、真琴はたしなめる様に言った。  勇仁もそれは分かってくれたので、とりあえずホッとする。 「春木も、毎回勇仁の世話させられて、大変だな」  真琴達のやりとりを黙って見ていた染谷が、軽く笑いながらボソッと呟いた。 「そめやん、笑ってんじゃねーよ。俺だって頼ってばっかじゃダメだと思って、たまに飲み会とか誘ってるし……」 「え? 飲み会に誘ってたのは、そういう意味だったのか……」  染谷に向かって勇仁が言ったのを聞き、真琴はそこで初めて自分が頻繁に飲み会へ誘われてた意味を知った。  真琴自身は、知らない顔ばかりが集まる飲み会には興味は無かった。だが、勇仁にとっては普段のお礼の意味で誘ってた様だ。
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