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「い、いつから……?」
「割と最初から聞いてたかなー」
悪戯に笑っても先生の表情は固まったまま。
駿と尾野もあたしがいたことに相当驚いているよう。
「あのさ、先生。クラスの目撃証言によると、尾野君ってテストの時寝てたらしいよ。
それにあたし駿の隣だからよく分かるんだけど、テストの時駿から結構文字書く音が聞こえてたんだよね。
だから駿の答案がほぼ白紙っていうのもちょっと納得がいかないかも」
自分では的を得た発言だったと思うんだけど、こう馬鹿っぽく聞こえてしまうのはなんでなんだろう……。
でもこの発言は効果覿面だったみたいだ。
「確かに……」
夏休みの課題テスト中、監督をしていたのは紛れもない担任なのだ。尾野がテスト中寝ている様子でも思い出したのだろう。
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