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「え、ちょっ」
尾野はあたしの手をなんの躊躇もなく握り、どこかへ連れて行こうとした。
「な、なんなの!」
助けを求めるように駿を見ると、駿は少し驚いたような顔をしていた。
ってなんで少ししか驚いてないの!
彼氏なんだからもうちょっと何か無いの?!
俺の女に触るなぐらい言ってくれてもいいじゃん! ってのは完全にあたしの頭が乙女化してるな……。
「駿助けて!」
はっきり言葉にしても、駿は慌てて手をバタつかせるだけで何もしない。後を追ってきてはいるけど。
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