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「ちょっと待って! 尾野の顔で何するつもり?!」
「そりゃ勿論」
尾野は……じゃなくて駿は強引にあたしを抱き寄せ、気がつくともう目の前に尾野の顔がある。
やばい、キスだ!
「待って待って!」
なんとか阻止しようとしたら、無意識にあたしは尾野のアゴに拳を力強く押し当てていた。
「いてててて! おい優月!」
「あぁっ! ごめん!」
「中身は俺なんだからいいだろ!」
「そういう問題じゃない!」
視線のする方を見ると、案の定見た目駿の尾野が顔を真っ赤にしながらこちらを凝視している。
「いや見すぎでしょ!」
「あ、いや、なんか俺がすごい強引だ……ってなんかびっくりして」
確かに尾野は絶対こういうことしないな。
「なんか、先が思いやられる……」
「優月のセリフじゃないだろ」
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