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何か、とてつもなくクダラない理由だったような気がする....?
何にしても、その結果、今の俺がある事は間違いあるまい。
(まぁ、何であれ今更なんだけどな――?)
そう....過ぎ去った日々は、戻ってこない。
だから今更、悔やんだ所で無意味だ。
(本当....何で、こうなっちまったんだろうな?)
俺は、人気の無い公園で朧気に、そんな切ない事を考えながら、ブランコに座る。
キイ――。 キイ――。
俺が座った直後、そんな微妙に金属が擦れる音が響き、ブランコが揺れた。
そして、俺がブランコを軽く漕いだ刹那――。
不意に右足先に、固いモノが当たった。
(何だ――?)
感触からして、石か金属の類いの様にも思える。
だから何だ――?
多分、普段の俺なら、そんな風に特に気にする事はなかっただろう。
しかし、今日の俺はヘコミ過ぎていたせいか妙に、そう言った事すら気になった。
本当にただの石か、子供の玩具の類い――まぁ、そう言った類のモノだろうが俺は無性に、それが気になり確かめずには居られなかったのである。
(本当、今日の俺はどうかしてるな
(´・ω・`)?)
俺は、そんな事を思いながらも足先に当たったモノの正体を確かめるべく、足元へと視線を移す。
そして、俺が見詰めた先にあったモノはと言うと――。
「箱か、これは?」
俺は、意外な落とし物を見詰め思わず呟く。
まぁ、普通なら口に出す必要性のない話なのだが、俺が思っていた事を口に出してしまったのには、それなりの理由があった。
何故なら、目前の箱は木製でもなければ、金属製でもない....。
そう....石で出来ていたからである。
(何故に石?)
普通に考えて、あり得なかった。
何故なら石は、かなり加工が難しいからである。
つまり、こんな箱状のモノを作るとしたら、かなりの労力と時間を必要とする事になるのだ。
しかも、この箱、色々と怪しげである。
箱にはソフトな筆跡で、【願い箱(LOVE♪)】と刻み込まれており....更に箱の中には取扱い説明書と書かれた紙切れが一枚。
「な....何なんだ....これは??(;・ω・)」
明らかに怪しさ満点のシロモノである。
誰が、どう見ても子供の玩具ではあるまい。
しかし、かと言って大人がハマる類いの開運グッツにしては妙に、子供じみているような気もする。
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