5人が本棚に入れています
本棚に追加
正直、こんなモノは落とし物として届けられたとしても、持ち主は恥ずかし過ぎて取りにこれない類いのモノであろう。
「しっかし....何なんだよ、これは?(´・ω・`)」
俺はクダラないと感じながらも、説明書に目を通した。
「何々、箱の中に願い事を書いた紙を入れて蓋をします。
そして24時になるまで、お待ちください。
そしたら君もシンデレラ....♪だと?
........これ考えたヤツ、馬鹿だろ??」
俺は思わず呟いた。
何故なら、俺は超現実主義者だからである。
大体こんな怪しすぎるモノを、誰が信じると言うのか?
(フザケ過ぎだよ、全く....。)
だが、その直後....俺の中に万が一、事実だったら――?
との脅迫観念にも似た思いが、不意に俺の脳裏を過った――。
そして、俺は....ついつい誘惑に負け、願い事を書いた紙を箱の中へと放り込んでしまったのである。
俺の願い事の内容は【童貞喪失――。素敵なお姉さんに襲われて、童貞を喪失したい!】――。
何故、現実主義者の俺が願い事なんぞを書いてしまったのかと言えば、単純に魔が差したからであろう。
そして、俺は....その箱を落とし物として届ける事なく、持ち帰ったのである。だがしかし、俺は何時も午後22時ぐらいには眠りにつく。
(24時まで待つような事が、書いていたけど別に寝ちまっても問題ないか....。
願い事は書いてある訳だし?)
いや、それ以前に俺は願い事が叶うなどとは本気で信じていなかったのである。
故に俺は寝る前に、こう思った。
――俺の願いを、叶えれるモノなら叶えてみやがれ、このスカタンが!――
――と。
そして俺は、ふて寝するかの如く就寝したのである。
その後、俺が見ていたのは素敵な夢。
エロいお姉ちゃんと、御風呂に入る夢である。
「ほーら....僕のバットは立派だぉ~♪
触ってごらんよ~♪」
「いや~ん、せっちゃんの本当に、素敵~♪」
そう言いながら迫り来る、エロくて綺麗なお姉さんの右手と、艶やかな唇。
俺は、表現し難い興奮の時を、鼻息を鳴らしながら待ち焦がれていた。
(さあ....その右手と、お口で俺のバットを好きにしておくれぇ――!)
だが、お姉さんの右手が正に俺のバットに触れんとした瞬間――。
脳天を突き抜けるような、下部からの衝撃と臀部に走る激痛により現実へと引き戻される。
最初のコメントを投稿しよう!