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「美桜ちゃんをベッドに寝かせて。ふと顔を上げたら、大きなクマのぬいぐるみと目が合って。あれ?って。」
クマのぬいぐるみ?
「これって、俺がクリスマスに美桜ちゃんにプレゼントしたぬいぐるみだって気がついたんだ。で、部屋を見回したら、俺が射的で取った、ウサギとクマもいて。」
「それで、美桜ちゃんだって気がついた。」
ぬいぐるみのおかげ、かぁ。
「美桜ちゃんがあのぬいぐるみを大事にしてくれてたから、気がつくことができたんだ。ありがとう。」
ヒロくんにもらったぬいぐるみ。
大事にしない訳ないじゃん。
何だか、ちょっと拍子抜けしたような気づき方だけど、でも、気づいてくれた。
あたしを『美桜ちゃん』と呼んでくれる
『ヒロくん』がいる。
あたしにとっては、それで十分だ。
「そうだったんだね。これからまた会社で一緒だけど、よろしくね。」
「それはこっちの台詞。でも、会社では小林って呼ぶよ?」
「あたしも熊谷さんって呼ぶもん。」
さて、疑問も解決したし、帰ろうかな?
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