第14章

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「それで、2人とも『何か違う』って思って別れたんだけど、その『何か』を真剣に考えてみたら…『美桜ちゃんと違う』んだって事に気がついたんだ。」 「え?あたし?」 「そう。それで、俺は美桜ちゃんに会いに行ったんだけど。既に引っ越してて、会えなかったんだ。」 「そうなの?あれ?あたし、ヒロくんとのご褒美デートの後すぐ引っ越しするんだって、ヒロくんに言ってなかったっけ?」 「全然聞いてなかったし。」 と、ちょっと膨れっ面のヒロくん。 そんな表情も、かわいいな。 「そっかぁ、ごめんね、伝えてなくて。そしたら、お母さんが再婚した事も話してなかった?」 「え?美桜ちゃんのお母さん、再婚したの?」 「うん、あたしの高校受験が終わったら伝えられて。途中で名字変わるより、最初からの方がいいでしょ?って言われて、高校から小林になったの。」 「そうだったんだ…。もしかしたら、美桜ちゃんが結婚してて、名字変わったのかな?とか思ってたよ。」 ヒロくんが大きく息を吐く。 .
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