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「あの、怒ってる?」
気づけば彼の目の前に立ち、顔を眺めていた。
「わっごめんなさい!怒ってないです全然っキラキラしていたのでつい見とれてしまって」
「ハハっ面白いね君」
そう言われて後から自分の言葉に顔を赤くする。
すると彼の手が目の前に伸びてきた。
「見せてくれる?」
「ぜっぜひ!!」
即答し、彼にさっきの写真を見せる。
彼の反応が気になり顔をちらっと盗み見ると、目を少し丸くし、じっと写真を見ていた。
何も言わないので怖くなったかよは口を開いた。
「あの…消しますね?ほんっとごめんなさい!」
ぎゅっと目を瞑るかよに対し、彼はびっくりしていた。
「えっまって!なんで謝る?」
「だって何も言わないからダメなのかと思って…」
「そんなことないよ、ごめん感動したってゆうか、びっくりして言葉でなかった」
見知らぬ人に、しかも会ったばかりの人にこんな言葉をもらって、胸がいっぱいになった。
こんな素人のあたしの写真で感動してくれるなんて思ってもいなかった。
「あたし…あなたの言葉に感動しちゃいました」
「あははっ。やっぱり面白い子だ」
今度はあたしの目の前ではっきりと笑った。
「なんて美青年なんだ…」
「ん?」
「わっいいえ!なんでもっ」
これが最初の出会い。
彼のことが知りたいと強く感じた日だった。
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