疑惑

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「いらっしゃい 綾乃さん」 喫茶店のドアを開けると カランカランと爽やかなドアベルの音に マスターがカウンターから笑顔を向けた 時々ここへやってくるので マスターやマスターの奥さんとも いろいろ話すようになっていた 50代半ばのご夫婦は穏やかな人で いつも笑って私の話を聞いてくれる どっしりとした丸太小屋風のこの店は マスター達と同じく 穏やかな空間を醸し出していた 「こんにちは」 ふたりに挨拶をした私は 奥にいる女性の元に歩いていった
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