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『ねぇ 雅臣はさ
出世とかしたくないの?
仮に……よ 彼女と結婚すれば
銀行のトップになれるじゃない』
『何だよ!俺に久保さんと結婚しろってか?
何言ってんだ 綾乃はそれでいいのかよ』
怒り気味に言う雅臣
『そうじゃないの 私 雅臣と別れたくなんかない
絶対嫌だよ!』
慌てて言う私の声は涙交じりになっていた
『…………ごめん
悪かった!大きな声出して………
嫌な思いさせちゃったな
お前は何にも悪くないのにな』
『ううん 私こそゴメンね
雅臣のこと疑うようなこと言った』
『いや』
すぐに彼はいつもの優しい声に変わっていた
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