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先生が私の胸に子供を乗せる
産まれたての濡れた髪が肌をくすぐる
すごくちっちゃいけど
胸元にあたる頬はあったかくて重い
チュパチュパと指を吸う仕草に驚いた
「綾乃………」
「…………雅臣」
「お疲れさま」
「ん…………」
髪を撫でて汗を拭ってくれる手のひらと
優しい瞳
「じゃお父さんは
部屋の外で待っていてくださいね」
先生の言葉に照れくさそうに顔を赤らめた雅臣は
私の頬をそっとさすると部屋を出て行く
ふうとため息をついた私は
目を閉じた
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