綾乃の選択

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「興奮して眠れなかったのか?」 「うん」 椅子に座り トーストを頬張る綾香を 見つめる雅臣の瞳は優しい 「今日は卒業式だからな」 「最後の登校日だから 一緒に行こうって言ってたのに」 トーストをかじりながら 綾香はまたぼやいていた 「中学生になったら 一緒には登校しないからって言うんだもん お兄ちゃん」 「そうなのか」 「妹といつまでも一緒に行くのは 恥ずかしいんですって」 温めたミルクをテーブルに置いた私は 雅臣に言った
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