237人が本棚に入れています
本棚に追加
/215ページ
「じゃ行ってきます」
「ええ 後からパパと行くからね」
「うん」
「気をつけてね」
背中まで伸びた髪を頭の上でひとつに縛り
トントンと靴を履く綾香の背中を見送る
「出かけたのか?」
「ええ」
「早いもんだな
春臣も綾香も来月はもう中学生だもんな」
「ほんと
この前 生まれたばっかりだと思ってたのにね」
クスっと雅臣が笑う
「え……なに?」
「いや…………綾香はお前にそっくりだと
思ってさ」
最初のコメントを投稿しよう!