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「ありがと」
顔を上げた私を見つめる雅臣の
年をとって少ししわが目立ち始めた
笑い顔はとても穏やかだ
これから先もずっと
この顔を見つめて私は生きていく
「さ 行くか」
「うん」
差し出された手をもう一度繋いで歩き出す
『あなたの後をずっとついてくね』
爽やかな風が吹くこの道を
彼と一緒に歩き出した
2017年4月4日
END
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