屋上の君

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薄暗い階段を上って、屋上への階段を上る。扉を開くと、フェンスに囲まれた屋上の上にベンチが一つ、そしてその横にスーツ姿の女性が立っていた。 「・・・」  近づいていくと、フェンスの方を向いている彼女の手から、煙が出ているのが分かる。煙草だ。  見たところ、入院患者ではないらしい。 「あら」  近づいていくと、煙草の主はこちらを向いた。 「おはようございます」  そう言って頭を下げると、彼女は物珍しそうな顔でこちらを見た後煙草の火を消し、訳知り顔になって口角を上げる。 「オハヨウゴザイマス。はじめまして。「碧」の目の「海」センセイ?」
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