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大学に入学して三ヶ月
夏本番を迎えた今日この頃。未だに友達がいないわたし、二色憂(にいろ うい)は、1人学内テラスでお昼ご飯を食べていた。
携帯を開くと、お母さんからのメールがあった。
『今日帰りは?バイトだっけ?』
朝言うの忘れたかと考える。
考えるよりも先に手が動いていたんだけど、
「バイト、ラストまでだよ」
大学はいつも賑やか。
わたしもその輪の中にまざりたいと何度願ったんだろう。
臆病なこの性格。本当にこんな自分が嫌い。
きっと大学もこのまま静かに終わるんだと思う。
恋なんて、夢のまた夢。
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