第2章 散りばめられた未来

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何事もなく家に帰ると珍しく 母がレディスーツに身を包んでいた。 専業主婦の母に首を傾げつつ、 部屋着に着替えるため 自分の部屋に入る 「ちょっと~、…帰ったなら  ただいまでしょ!ほらっ!」 「ただぁいまぁ!!」 「はい、おかえりなさい。  そうそう後でお父さん家きてよ?」 お父さん家は決して離婚して 別居中の父の家ではない。 というか、まだラブラブの両親。 「なんで、お爺ちゃん家?」 「ん~、ここでは言えないわ  先に行くからさっさと来て」 そう言うと、部屋のドアを閉めて靴を穿く音がして間もなく、玄関がしまった。
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