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それから10分も経たない内に
外はどしゃ降りになった。
家の中からでも聞こえる。
「もうひとつ、無雨神の未捺に言わないと…あのさ、この雨はまだ普通だろ?」
「うん…まだ?」
「灰泥雨には、前触れがあるんだ。
どしゃ降りでしかも、長い雨。」
長い雨と聞いてお母さんと
お爺ちゃんが慌ててテレビをつける。
丁度、バラエティーに
切り替わる前の
天気予報が映っていて中継で
20代くらいの男性キャスターと
スタジオにいるメインキャスターであるおじさんが険しい顔つきでいた。
『今現在の天気ですが、とても長い間降る雨ですね……えーとここ一週間の降水確率は、』
激しい雨を背景に穏やかな表情で
淡々と話すキャスターに
カメラが乱れたかと思うと
スタジオから怒声がした
『おいっ!それは灰泥雨の
前触れじゃねぇのか!!?』
メインキャスターだ。
スタジオから
わずかな悲鳴が上がり
天気予報がすぐさま、
緊急放送へと切り替わった。
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