第1章 知らない未来

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「最悪です…  この世の終わりですね…。」 そこの村長と名乗る老人が そう言うと、ある男に 内緒の話をしたんだ。 ミナちゃん…いいかい? よく聞きなさい。 「この雨を止めるには、 救世主として孤独な人間が… ……必要なんだよ。」 「何よそれっバカ叔父さん!  意味分かんない……  叔父さんのバカっ!」 あの話は、誰にもしていない。 あの叔父さんが消えた日から 誰にも話してもらっていない。 「何よ、せっかくお墓あるんだから  帰ってきてよ……。」 未捺が気づくまで いつまでも涙が頬を伝う。
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