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この日の夕方、立花がメールで呼び出したカフェに現れた彼は、
那々の姿を目に少し驚いた面持ちになった。
それから、わずかに警戒するように目を細めて彼らの向かいに座る。
「どういう事だ? 俺の仕事は、もうとっくに終わったはずだろ」
いつもの仕事モードの彼らしく、チクリと皮肉交じりに言われる。
しかし立花は、やっぱり相変わらず。
「分かってるって」
「それに、何を企んでるか知らないけど、今は別の仕事で手一杯なんだけど」
「ああ。お前が、片手間仕事みたいなことはしたくないのも、
十分、承知してるよ」
飄々として言いながら、「だけどな」と繋いだ彼の視線が那々に向けられ
その続きを振ってくる。
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