3人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっ? えっ?」
しかし那々は、意味ありげな笑みを浮かべる上司と
苦笑する恋人を交互に見ながら、困惑と焦りに混乱する。
だが、にわかにアタフタする彼女に隣の立花はニヤリと笑った。
「俺はね、コイツが中谷さんに首っ丈ってことしか聞いてない。
でも、このところの中谷さんを見てれば、
想いが通じ合ったってのは、明らかでさ」
えっ! バレたのって、私が……?
那々は、もうこの上司の鋭さと、墓穴を掘ったらしい自分に
呆然とするしかなかった。
しかし、そんな彼女に向けられた彼らの眼差しは、それぞれ優しかった。
最初のコメントを投稿しよう!