大切なあなたへ

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「ねぇ 見てる?」 「見てるよ」 携帯の向こうから 聞こえてくる あなたの優しい声 「今日の青空 きれいだなぁ」 「本当に きれい! 私の大好きな青空の色」 離れた場所で 同じ時に同じ空を見上げる 「次は 一緒に見たいな」 「うん! 一緒にね」 平日の昼休み 仕事のわずかな隙間さえ 共有したくて わずか数分のこと 「さぁ 昼からも がんばるか!」 「がんばらなくちゃね!」 午後の仕事に戻る2人 昼間 話せることって 1週間に1回あるかないか ちょっと さみしいけど 一瞬 一瞬を積み重ねていきたい ひとつひとつの感動を 伝えたい その時その時の想いを 感じたい ひとつひとつ 想い出を重ねていきたい すべてが2人には とても大切なこと 出会ったのは 高校の時 お互いが持ってる空気感が同じだった 別々の大学に進学 就職 そして偶然の再会 話してみると やっぱり 同じ空気感 居心地いい 話は つきない 電話したり メールしたり 話したり 同じ空気感の中にいる それって 奇跡なんじゃないかと思う そういう人に出会えることも 同じ空気感の人に出会うことも 心の奥にしまい込んだ想い 大切な想い出 また 新しく 重ねていける ひとつひとつを大切にして
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