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僕はと言えば大学卒業とともに母校の図書館司書になって今年で早5年。
初等科からずっとこのキャンパスに通っている為、初等科から数えて21年間も同じ場所に留まっている事になる。
世の中様から見たら世間知らずもいいとこなわけで…
その点については親友の大志だってまったく同じなわけだが、なにしろアイツの様々な分野に関しての経験値の高さが癪にさわる事この上ない。
僕なんて
友達から知り合いに至るまで、この学園の関係者ばかりだっていうのに…
大志は奥さんも学園とはまったく無関係な大志行き付けのお洒落なカフェで出逢ったとか。
そんなどこぞのドラマみたいな展開どこに転がってるんですか?!
イケメンてだけで世界は出逢いの宝庫な事だけは間違いないらしい。
「はぁぁぁ…うらやまし…」
「早坂さん?どうかしました?」
バックオフィスから出てきた同僚の田村さんが両手に書籍を抱え不思議そうに声をかけてきた。
「あ、いや、なんでもありません。ははっ」
振り返った反動でほんの少しずれてしまったメガネのフレームを人差し指と親指で元に戻すと、何事も無かったかのようにカウンターに視線を落とした。
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