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その
古い古い線路は
もう誰も通っていないけれど
きみがそんな頑張って辿るなら
ずっと行ってみたらいい
前を見てたらいい
たまに足元見たらいい
転んだら
泣いて起きないのは知ってるけど
甘えたなのは知ってるけど
思い切り怒って叫んで拗ねてふて腐れた後は
そのうち自分で立ち上がるのも知ってるから
好きな路線を行ったらいい
レールはいくらでもある
レールじゃない道もある
行き先を選ぶのは
きみだけれど
転んで泣いたときとか
気が変わって線路から降りたとき
また
走って来てくれるのを
わたし
レンズ越しに待っています。
だから今は
夢中なきみを
少しずつ残すだけ
もっとおねえちゃんになる前を
今のうちに残すだけ
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