第17話 足音

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「僕たちもやろう」 オッサンが物置小屋からスコップを持ってきて、手渡された。 オレは、通路にへばりついたワニの脚をすくいあげる。 思いのほか頑固にへばりついていて、スコップの先でガリガリこすらないと、きれいに取れなかった。 「これ、食べさせた方が早いんじゃないのか? シンタロウ、食べていいぞ」 フードから飛び降りたサルモドキは、嬉々としてワニの肉片を頬張った。 ジイさんのラバナスなら、良質な肉に違いない。 どんどん食え、好きなだけ食え、とヤツをけしかける。 「やっぱり連れて来て良かった。サンナン号も行け。これでエサ代が浮くよ」 続いてオッサンがケンネルの扉を開ける。 三男坊も嬉しそうに食らいついた。その見事な食べっぷりは、シンタロウに負けてない。 スコップで作業を続けていたクマ公は、チラチラと二匹を横目で見ている。ちょっとうらやましそうだ。 袋に肉塊を投げ込みながらも、葵さんの表情をうかがう様子。 「もう、しかたがないわね。いいよ、食べても」 許可を得たメドヴェーチは、スコップを放り投げてむしゃぶりついた。
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