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性悪女は平然と「一緒にいかがですか」なんて返す。
朝からお肉は遠慮しときます、と笑いながら桜並木の方へ消えていった。
入れ違いに向こうから缶コーヒーを三本持って、オッサンが走ってくる。
白み始めた空。まばらに咲いた桜並木。青々とした芝生。
なぜだろう、オレはこの光景を、しっかりと目に焼き付けておかなくちゃいけないと感じた。
この平凡な日常を、忘れないようにと。
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