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絞り出すような低い声。
ジェイソンは、小脇に抱えたケージを芝の上に置く。
ペットショップで売っている小型犬用のケンネル。
中は暗くて見えないが、ガタガタと揺れている。
ラバナスが興奮しているのだ。
「用意はいいか、いくぞ」
「おい、ちょ、ちょっと待て!」
低い声の男は、オレの制止を聞かず、おもむろにケージの扉を開けた。
「アンリーシュ!」
オレは慌ててダウンのジッパーを下げ、中からヤツをっ引っ張り出す。
ケンネルから飛び出してきた黒い影に向かって、サルモドキを投げつけた。
〈 つづく 〉
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