第15話 騒霊

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それでも、なんとなく連絡先を交換してしまったのは、心の底からあふれ出るオレ正義感ゆえであって・・・決して、どんぶりを逆さに付けたような胸元に心を奪われたからではない。 断じてない。 「ジュビリーくんにも、よろしく伝えといて」 走り去るカングーを見ながら、胸元のざっくり開いたワイシャツ姿が頭をよぎる。 情けない男の性分。 鼻の下を伸ばしてる自分の横面を、ビンタした。 まあ、いいか。全国大会まで、あとひと月半。 もし野良ラバナスの情報が回ってきたとしても、相手にできるのは大会後になるだろう。 そのとき野良退治に協力できるのだとすれば、それはシンタロウが生きているってことで。 つまり、大会で優勝していることが前提だ。 「まあ、さすがに、それはないよな」 だから、わずか二日後、またあのどんぶり巨乳を拝めるなんて・・・じゃなかった、葵さんと、あんなところで出会うなんて思ってもいなかった。 〈 つづく 〉
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