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辛いけど、悪い事なんてしてないのに。
昔から、春樹といると何かと陰口を叩かれたなぁー。いつも、春樹が守ってくれて、自分から戦おうとしなかったのがいけなかったのかな?桃みたいに心が強いくて、はっきり言い返す事が出来たら良いのに、そうなろうとしなかった自分も悪いんだよねーなんて、呑気に考えていた。
授業の終了のチャイムが鳴ったから、誰か来てくれたら、そのまま今日は帰ろう。
そう思っていたら、来たのはさっきの女子達。
「あ!鞄持ってきたわよ。はい!と投げ入れらた。」
あの!ドア開けてください!
と言うが、
「嫌よ!私が味わった屈辱をあんたも受けるべきよ!
あと、数時間そこにいなさい!」
そう言うとまた電気を消して出て言ってしまった。
困ったなぁー。まぁ、まだ、誰か来てくれるよねー。てか、スマホ!と鞄を探すが案の定出てこない。
流石に馬鹿じゃないか。
ため息を吐くことしかできず、寒さに震えながら、やっと、また授業が終わった。もう、放課後なのだ。
流石に、出してもらえないと困るよなーと思っていると、ドアが開いたのだ。
「ちょっとそのまま来てもらおうか。そうしたら、スマホ返すから。」
と女子二人に挟まれ、空き教室へと連れてこられた。
そこには、学校一の不良と言われている男子がいた。
咄嗟に逃げようとしたが、挟まれている状態で逃げれるわけがない。
「この子、好きにしていいって言ってた子?へぇー。まぁまぁ、可愛いんじゃねーの?」
「どーぞ!あ!冷えてるから温めてもらいな!じゃあねー」
と私を男子に渡してから女子二人は私にスマホを渡して出ていった。
あの。帰ります!と足を動かすも、腕を持たれてスマホが飛んでいった。
「そんなに慌てて帰らなくてもいいじゃん!そうとう冷えてて冷たくなってるよ?温めてあげるよ」
と、抱きついてきた。
いや!やめて!!と相手の胸を押しながら言うと、思い切りビンタされた。その衝撃で私はスマホが落ちていた近くに倒れた。慌ててスマホを掴みボタンを押した。しかし、男によってスマホを取り上げられ、床へと叩きつけられ無惨に壊されてしまった。
そして、私は再び、ビンタされ、男が上に覆いかぶさってきた。必死に抵抗すると、その度、叩かれたり、髪の毛を掴まれたりし、段々抵抗することに恐怖が勝っていった。そして、キスをされ男が服をビリっと破いた。ボタンは色んな所に飛び散っていくのが見えた。ニヤニヤした顔に恐怖の色が隠せなかった。
思ってたより胸おっきいし、柔らけーと言いながら、触られていると、悲しいような虚しいような。もう、このまま、死んでしまいたいという衝動にかられていた。そんなとき、ガラっとドアが開いた。誰かに見られるなんてと必死に手を自分の体に巻き付け顔を見られないよう、反対を向いた。
何だよ。あ~人気者の春樹くんじゃねーか!そう男子が言うと同時に、私の上にいた男子が居なくなった。凄い音がしたが、私は動けなかった。春樹に見られたという、羞恥心が強かった。でも、助けに来てくれた事も嬉しかった。何も出来ない自分が悔しかった。沢山涙が出てきた。グズグズ泣いてる私に、春樹が服を掛けて抱きしめてくれた時、先生だと思う人達が駆け込んできた。そして、私は春樹が先生には見えないようにしてくれた。女性の先生が来たので春樹はお願いしますと離れていった。先生は怖かったね。大丈夫だよと抱きしめてくれた。簡単に他の先生に説明してた春樹が抱きあげてくれて保健室へと運んでくれた。ずっと、心配した。電話かかってきて、声だけは聞こえてたから。
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