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どれくらい歩いただろう…。
あれほど煮えくり返っていた頭と胸は
不思議と元に戻っていて、逆に”無”になるほど静まり返っていた。
「…寒っ??」
意識が戻ると同時に体が冷えきっている事に気付いた。
「……。」
謝る事が下手な私は、彼が待つ部屋に帰る事ができなくて、実家に帰る事にした。
次の日になれば、彼から連絡くれるはず。
”ごめん”って言われたら、彼にもう言わないでとお願いして仲直りしよう。
今となったら何故ケンカになったのかわからないくらい、些細な事。
だから、またいつも通り仲良く過ごせると思ってた。
まさか、あの軽はずみな言葉に、こんなにも苦しむ事になるなんて…思ってもいなかった。
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