再び訪れた魔の時間

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「やっぱお前、頭おかしいわ。」 もう私の心には響かなかった。 これ以上言われ続けたら、本当に頭がおかしくなりそうだった。 だから、彼を拒絶する事で心を守った。 「普通さぁー、俺と暮らしてんだから 娘が帰って来ても、追い返すでしょ? 話し合いなさいとか、我慢しなさいとか。」 どうやら、いつもの”彼の普通論”が始まるみたいだ。 「むっ、娘が夜中に帰って来て、突き返す母親なんて居ないと思うけど?!」 殴られるんじゃないかって不安もあったけど、母親を侮辱されたのが許せなかった。 「は? 結局夜中に帰って来てるじゃん。」 「それは、あなたが反省してるって謝ってきたか「そりゃこんな時間に娘が飛び出したの放置してたら、俺の人間性疑われるっしょ。そんな事も、わかんねーの?」 小馬鹿にした様に鼻で笑う彼に、殺意を抱いた。
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