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「どうする?」
律は立ち尽くす可偉人に向きなおった。
「強引に奪って行くか?それとも――」
選択権を委ねるようなやり方
彼らしくないと思ったけれど。
それもまた
言うことをきかない愛の仕業だ。
「月日が経てば人は何もかも忘れる。心変りもするだろう。俺から奪って行くなら今だ」
言うと律は
「ンッ……」
可偉人によく見えるよう
指先を僕の顎にかけ顔を上げさせた。
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