第18章 身代り人形の愛

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「……どうかしましたか?」 いつものように僕の髪をとかす 鏡に映った律は浮かない顔だった。 「今朝早く天宮の本家から電話があった」 「本家?」 「会っただろ?例の兄弟」 「ああ」 派手なパーティーの夜。 サンローラン。 ワインの香り。 邪まな記憶が蘇り 僕は眼を伏せた。
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