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「ホテルの者から義弟がお世話になっていると連絡を受けたものですから」
真っすぐな視線に耐えきれず
僕は片手で顔を覆った。
「あ、ああ……そうでしたね」
言われて凪は
ようやく僕らの――表向きの関係性を理解したようだ。
「ご迷惑をお掛け致しました」
「いえ、迷惑だなんて。僕が勝手に」
再度深々と頭を下げる。
だけど当然
「すぐに連れて行きますので」
王子様は譲らない。
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