流されてしまったら

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俺が一樹を無視していたら 「おい、幸せのまま帰れると思うなよ~~」 「そうよ。きっとももちゃんだって、楽しんでいるはずよ。 イケメンと……」 美亜の発言で眉間にしわが寄る。 何それ……。 イケメンって…… 忙しくて、飲みに行く暇もないって、叫んでいたのに。 肩に置かれた美亜の手の爪が…… 蜘蛛の糸みたいな模様が眩しくって、嫌な感じだ。 引き寄せられるように、座った。 目の前の女たちはくすくすと笑う。 その中でもんちゃんもいるような気がして…… 重要なものを無くしたと気が付いたときには遅かった。
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